買付けでアメリカやヨーロッパを巡っていると、家具や照明から見えてくるインテリア文化の違いに気が付きます。
その中でも特に面白いのが照明の使い方。それぞれの特徴をご紹介します。
まずヨーロッパでは、照明は後から足すものではなく、建築と一体で考えられてきました。シャンデリアやペンダントライトのように、空間全体を演出する照明が主役になっています。

機能だけでなく装飾としての意味合いも強く、真鍮、ガラス、クリスタル、装飾的なアーム…照明そのものが“主役”になることも珍しくありません。
さらに、壁に取り付けるブラケットランプもよく見かけます。
廊下やリビング、ベッドサイドなどに設置され、空間に陰影や奥行きを与える役割を果たしています。
歴史ある建築や石造りの家が多いこともあり、
柔らかい光で空間を包み込むような考え方が根付いているように感じます。
ヨーロッパと近い北欧は緯度が高いことが独自の照明文化を作ったと感じます。
冬場、晴れ間が少ない北欧は、直接光源が目に入るような照明は好まれず、間接的に柔らかい光を発する照明がお得意です。
いわずと知れたルイスポールセンのランプのような、シェードが何枚も重ねられた隙間から光を楽しむペンダントが多くあります。
家で過ごす時間が長い分、デンマークではダイニングテーブルを中心に生活する文化と照明が非常に密接しています。
また、本来光が入ってくる窓から、冬場は日照時間が短く光が入る時間が短いので、窓辺に置く小さな照明も北欧らしい文化です。
一方、アメリカで多く見られるのはテーブルランプやフロアランプ。
ソファの横やベッドサイドなど、“使う場所に合わせて置く照明”が主流です。
必要なところに、必要なだけ光を足していく。
そんな合理的で実用的なスタイルが特徴です。
例えば、アメリカが舞台の映画で夜の部屋を思い浮かべてみてください。部屋の灯りはテレビの光とシェードのついたテーブルランプだけ。
天井照明は使わず、少し暗めで落ち着いた空間が広がっています。
この“部分的な灯り”はアメリカらしい照明の使い方です。
日本の照明文化もまた、独自の発展をしてきました。戦後の住宅事情の中で広がったのが、「一つの部屋に一つの照明」という考え方です。
天井の中央に明るい照明を設置し、機能的で効率がよい部屋全体を均一に照らす。白熱電球から蛍光灯へのシフトも重なり、すみずみまで明るい空間が生まれました“どこにいても同じ明るさ”が快適で安全とされてきました。
次に照明を選ぶときは、ぜひ「どこの国の照明文化なのか?」という視点で考えるのも面白いかと思います。
今日は、パームスプリングスならではの照明ネタでした!
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